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連載コラム 漢方豆知識⑦ 五臓の脾

五臓の「脾」の役割

「脾(ひ)」は東洋医学における「五臓」の一つで、五行説では土に属する臓です。東洋医学の脾は現代医学的な脾臓とは異なります。脾は胃におおい重なり消化・吸収にかかわったり、身体活動に必要なエネルギーを生み出す役割があると捉えられています。

主な働きとして、運化を主る、昇清を主る、統血を主るなどの多くの役割があります。

運化(うんか)作用とは、体内に入った飲食物からエネルギーの原料(精気)を吸収し、身体に必要な気・血・水を作り出すことです。この際、肺から取り入れた大気も気血水を作る原料になります。

昇清(しょうせい)を主るとは、吸収した栄養や、生成した気血などを心や肺など上部へ上昇させたり、臓器を持ち上げて維持する作用のことです。

統血(とうけつ)を主るとは、身体に流れる血が管道からあふれ出ないようにコントロールし循行させる作用です。また、血を生成する働きも含みます。生成された血は心のはたらきにより全身へ送り出され各臓腑を栄養します。

上記の運化、昇清、統血などの作用は脾の気によってなされます。脾が弱るとこの脾気が 減少し全身に様々な不調が引き起こされます。とくに脾は湿を嫌い、燥を好むとされ、湿気の多い時期に弱りやすいです。脾の状態をあらわす「脾は口に開孔する」という言葉があり 、脾に湿邪があると口渇などの不調がサインとなってあらわれることがあります。

脾と胃、他の器官との関係

脾と胃は表裏の関係にある臓腑です。胃は外から入ってきた食物を受納し、消化します。そこから脾の作用で気を生成し、人体に必要な栄養を輸送します。このように脾胃は生命活動の根源となる重要な臓腑です。

五臓の相生(火は土を育む)関係から、心は脾の機能を養います。心の陽気・温煦作用は脾の運化・消化吸収を助け、また脾と心のはたらきで全身に血をめぐらせる重要な役割があります。また、脾は肺を養う(土が金を生む)関係にもあり、脾気が健全であることで肺の気も充実し、全身へ気を巡らせたり、余計な水湿をさばきます。

逆に肝と脾は相剋(抑制する)関係のため、肝の過剰な働きや失調は脾の機能に影響を与えます。肝の疏泄(気の流れを調節する)作用が失調することで脾の運化作用も低下し、全身の気が停滞(肝気鬱結)します。

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